山下 章子さん

佐賀大学医学部附属病院
視能訓練士

Akiko Yamashita

山下 章子さん(26)


福岡県立福岡中央高等学校卒。
2004年4月に視機能療法学科入学。
2007年に国家資格を取得し、2008年1月から佐賀大学医学部附属病院眼科に勤務。福岡県春日市出身。

就職してからも毎日が勉強実習生の指導にも注力
視野検査―視能訓練士を目指したきっかけを教えてください
山下 高校3年生で進路を決める時、様々な資格を紹介した本を見て候補に選んだのが、視能訓練士。この資格が最後まで残り、働く場所の数などを考え視能訓練士を目指すことにしたのです。幼い頃に弱視の治療で眼科に通院していて、受けた検査がすごく楽しく、好きだったこと、検査してくれたお姉さんが優しかったことなどから、あこがれがあったのでしょう。それで福岡国際医療福祉学院に進みました。
―オープンキャンパスは参加しましたか
山下 はい。その時の実習が楽しく、また「視能訓練士は絶対数が不足しているので就職口はたくさんある」と聞いて将来も安定していると思いました。実際に入学してみると、検査機器の種類が豊富で、思う存分に機器に触れ、慣れることができたのがよかったと思います。先生方は時にくじけそうな私に「頑張りなさい」と励まし、応援してくださいました。ありがたかったです。
 それに学院は視能訓練士だけでなく、作業療法士、理学療法士や言語聴覚士を同じ建物で養成しています。私たち視機能療法学科の学生も作業療法学科の先生から片マヒがある人の介助法など、ゆくゆくは臨床現場で必要になると思われることも授業で学びました。今になってよかったなと思います。
―佐賀大学医学部附属病院を選んだ理由は何ですか
山下 大学病院を受診されるのは診療所などからの紹介患者さんであり、難しい症例が集まって来るところです。日々の検査を通じて、そういう症例に多く触れることで勉強でき、検査の経験を積むことができると思ったのが一番の理由です。教科書の隅に簡単にしか記述されていないような症例にも出会いましたし、白内障に黄斑疾患などが合併した症例もありました。「原因が分からないんですが」という患者さんもいらっしゃいました。
―附属病院眼科の視能訓練士は今何人ですか
山下 先輩(男性)と2人です。先輩が斜視、弱視を担当、私が眼底写真などの撮影と白内障の手術前の検査を受け持っています。検査の手が空いた時は、先輩が患者さんに行っている検査を見学させてもらったり、不明な点は相談したり、尋ねたりしています。
山下 章子さん―先輩のおかげで山下さんの検査技術がアップしたことはありますか
山下 ここに入りたての頃は、自分が行った難しい症例の検査結果に確信が得られず、先輩に再検査をしていただき、「間違いない」と確認してもらったこともありました。それが次の検査からの自信につながりました。そうした経験が蓄積され、今では正確に測定できたかどうかが瞬間に、感覚的に分かるようになりました。個人の眼科では2か月に1回しかしないような検査もここでは毎日のようにありますし、症例によっては特殊な検査が必要なこともありますが、そういう場合は、別に予約を入れて検査しています。
―大学病院ではどのような手術がありますか
山下 手術は白内障、緑内障や硝子体手術が中心ですが、その他に斜視手術もあります。
―手術は眼科医の診断に基づいて行われるでしょうが、その診断に欠かせないデータは山下さんたちが提供されるわけですね
山下 そうですね。症例にもよりますが、検査項目が多い患者さんの場合で10項目から15項目の検査をします。
―当然、眼の疾患や検査に関する知識は不可欠ですね。新たなそういう知識はどうやって手にいれているのですか
山下 学院で学んだ知識が基本です。でも、ここには経験豊富なベテランの先輩視能訓練士がいらっしゃいます。医局には図書室があり、過去や最新の論文、最新の医学誌をいつでも見ることができますので、そういう文献から調べたりします。佐賀には20数人の視能訓練士がいて、その方々を中心に年に1回勉強会を開いていますので、それに参加して、自分には分からない症例を出して他の視能訓練士に尋ねたりしています。同じ症例の検査を経験した視能訓練士もいらっしゃいますので、参考になる返事をいただくことも多いです。
医局の図書室を活用―つまり、その勉強会では訓練士の個別の体験や知識を参加者全員で共有できるということですか
山下 そうですね。
―視能訓練士としてのやりがいは何でしょうか
山下 目の奥の写真など画像が中心の検査をしていますが、以前は写らなかったものがちゃんと写ったりした時には、これは診断の役に立つなと思います。検査にやりがいを感じる時です。
―今後さらに自分を高め、技術力をアップさせるためには何が必要だと思われますか
山下 (即座に)勉強です。視能訓練士になって1、2年目は検査に追われ、自分に余裕がありませんでしたが、最近やっと余裕が出てきました。どんなに短い時間の検査でも、患者さんは長いと感じたり、身体の状態が悪いと苦しかったりするので、正確な検査をできるだけ早く終わらせることができるよう要領を身に付けるためにも勉強が必要だと思います。
―実習生の指導もなさっていますね
山下 先輩の補佐として検査機器の扱い方、手際のよい検査の仕方などを指導していますが、指導するには自分がしっかりと知っておかなければいけません。勉強不足を痛感することもありますが、実習生から「国家試験に受かりました」という報告をもらうとうれしいです。
戻る
次へ
福岡国際医療福祉学院